Program blog 番組ブログ

  1. 中標津論 ~ これまでの8年間について

中標津論 ~ これまでの8年間について

<文字起こし記事>

【みわ】まずは、3選おめでとうございます。それにしても3回とも無投票ってのはすごいですねぇ。一人だけ選挙なかったのはさみしかったんじゃありませんか?

【町長】首町選挙ないってのは最近多いんだよね。今年は釧根管内で6自治体あるんですが、鶴居村から始まって、白糠町、別海町、中標津、釧路市、最後は弟子屈町。選挙ありそうなのは釧路市だけですから。

数えたことないけど、全道的にも選挙ないのは半数超えてんじゃないかなぁ。

【みわ】なんで選挙が少なくなってるんですかねぇ。

【町長】よく話になるんだけど、基本的なインフラ整備が終わって、人口増加から減少に向かってるじゃない、その時に、何かをしよう、ああしたい、こうしたいと考えられる自治体はホントに少なくなってる。そのあたりは昔と違う。

中標津も2012年まで人口増えてましたが、人口減少になるとダウンサイジングを考えなきゃならないし、減少対策を考えなきゃならない。

人口増えてるときは、イケイケの議論できたけど、安定期から縮小期になってくるとそうはいかない。そのあたりの難しさというかはあるといわれてますね。

【みわ】首長はイケイケだと人気商売だけど、逆だと不人気だといえる、と。

【町長】一概にそう言えるかどうかは、ちょっとね、でもその傾向はあるかな。

【みわ】やってて難しいと思うことってありますか。

【町長】それはたっぷりありますね。

【みわ】ということで引きつづき4年間頑張ってください。

で、今日はどのようなお話でしょうか。

【町長】まずは、これまでの8年間について。

【みわ】なるほど、1期2期の8年間の総括ですね。どんな8年間でしたか。

【町長】直近の4年間はコロナ感染症で過ぎた感じがしますね。

コロナ対策で中標津町では対策費にいくら充てたか想像つきますか?

【みわ】確か10万円てのもそうだったから、あれで23億円?

更になんやかんやと同じくらいは使ってるでしょうから45億円。

【町長】なかなかいい感じですが、実はもっと多くて、なんと57億円。

【みわ】想像つかない額ですね。

【町長】そういえば、みわさんち6人家族だったよね。10万何に使ったの、テレビ、車?

【みわ】大事な国からいただいた財源を、子供たちの教育費に使わせていただきました。

【町長】子供たちの送り迎えのための立派な車とか、目を悪くしないための大きなテレビとか、子供が風邪ひいたときに氷たくさん作れる冷蔵庫とかじゃなくって。

【みわ】ほぼ本質的な教育費です。そういう町長は何にお使いですか。

【町長】私はコロナで出足が減った飲食や夜の街を活気づけるためにすべて使いました。

【みわ】いわゆる飲みに行ったということですね。

【町長】ただふらふら出かけたんじゃなくて、ちゃんとボトル入れたり、お店の売り上げに貢献しましたよ。あと、皆さんにお願いもしたけど、テイクアウトもたっぷりしたし。

自分ではいい使い方したと思ってますね。

【みわ】ボトルはちゃんと入れるんですか。まっ、頂いたお金ですし、経済効果を出すのは貯金するよりはいいと思いますが。

【町長】でしょ。

【みわ】コロナの対策はほかにもありました。

【町長】産業向けに、特に農業者、酪農は生産調整してたからその対策でしょ。

事業者全体としては水道代の減免、あとは飲食業向けの補助とかかな。

ワクチン接種も大変だったねぇ。初めのころはワクチンがいつどのくらい来るかわからなくって、早く打てないかやきもきしてました。

【みわ】初めのころのパニックが信じられませんね、でも重症化してましたよね。芸能人が亡くなったり。

【町長】初めのころの症状は確かに重かった。私の知り合いも亡くなり驚きました。

でも、大学の医学部の先生は3年で普通の風邪になると言ってましたが、全くその通り。

【みわ】コロナ以外での出来事というかお仕事はいかがですか。

【町長】町内すべての地域に光回線を敷設したことですね。あれは大きな事業でした。

農業者の方々からは早くしろ早くしろ、まだかと急かされてましたし、でもものすごい金かかるし、できてよかったと思ってます。

【みわ】どんな技使ったんですか?

【町長】技というか、国に行ったときに、酪農ではIT化が進んでいて、ロボット搾乳機がどんどん入るんですよ、でも光回線などの大容量の情報通信回線がセットでないと十分に機能しないんですよね。それを訴えたりしてましたね。

日本の食糧庫である北海道農業のIT化が進まないと、と国も思ってくれたんでしょうね。

いい感じの助成制度作ってくれました。

【みわ】1期目と2期目の違いは何ですか。あと同じ感覚のものは。

【町長】初出馬の時は、自分の知ってることを中心に語ったりしてるんだよね。あと割とみんながそーだよねっと思うこととか。

2期目になると、客観的にというか俯瞰してみることができるようになるので、やんなきゃいけないことの度合いとかがわかるので、そういうのに努力する。

でも、よく考えると町はこれからも続くわけですよ、長期的に物事を考えなきゃいけないこともあるし、将来のために今しなきゃいけないこともあるんですね。

一般的に3期目って集大成って言われるけど、なるほどと思います。一応2期やって、町の強みや弱み、それらに対して何をすべきかは自分としてはわかったので、その追及をしようと思うわけですね。

【みわ】具体的には何をどうしようと。

【町長】前から言ってる、中標津も含めて根室管内は1次産業基盤が大きくて、大きな生産能力、生産額が大きい。併せて中標津は商業も発展してる。地域で生まれた金を消費できる規模の商業力、いわゆる地域で生まれた金を地域で回せる。これが強み。

弱みは、地域に住む人がどんどん減ってる。

そこで強みを維持し弱みを克服するには何をすべきかを考え実行する、というのが私の3期目の仕事になると思ってます。

【みわ】更に詳しく何をするんでしょうか。

【町長】それはね、ここで全部しゃべっちゃうわけにはいかないので、お許しください。

9月議会で所信表明があるので、その中でお話しすることになりますし、来年度の予算にも反映するのでお待ちください。

【みわ】一貫して言ってる「住みやすさNO1のまち」は変わっていませんか?。

【町長】それは変わってないね、住みやすさってトータルバランスだと思うし、住みやすささはこの町の肝にもなってると思うので、そのバランスの維持とさらなる追求は当然です。

【みわ】よく、住みやすい町の全国版とか全道版ランキングがあるじゃないですか、あれに中標津あたりが出てもいいと思うんですが、なぜでないんでしょうか。かなりいい線行ってると思うのですが。

【町長】実は私も時々そう思う。

やっぱねぇ知られてないんだと思う。実際に住まないとわからないことたくさんあるから。

転勤なんかで来た人は、いい街だといってくれますよね。飛行場あるし、海の幸うまいし、飲食店も多いし、買い物には不便しないし。地方都市としてはナイスだと思うんだけど。

【みわ】ナイスだと思うんだけど。けどですね。

地方都市の悩みである人口減少で弱るものですか。でも、それを補うものもありますよねぇ。

【町長】それがバランスなんだよ。

ずっと住む人のためにも、一時的に住んだり、将来住みたいと思う人のためにも。

【みわ】8年間の課題では忘れちゃいけない町立病院の経営改善、これはかなり進んだんですよね。

【町長】そうですね、初めのころは経営体制が落ち着かなくって、そこにしばらく時間がかかりましたが、落ち着いた後は順調に経営改善が進みました。

コンサル入れるまでは私の仕事でしたが、あとは病院院長以下、職員の皆さんの努力の結果ですね。

【みわ】前にも聞きましたが、どのくらい改善が進んだんでしょうか。

【町長】金額でいえば、16億円ぐらいあった一般会計からの持ち出しが12億円くらいに減って、国からの特別交付税が約1億5千万円ほど増えたので5億5千万円くらいの改善になりました。

【みわ】すごい額、大きな成果ですね。今後はさらに改善が進むのでしょうか。

【町長】コロナ感染症があって、患者受け入れも、僕が言うのもなんだけど、スタッフの大変さはそれはそれは苦労してました。よく乗り切ったと思います。

入院患者を受け入れたのでその分の国の支援も相当あって、経営的には一時的に黒字になったんだけど、これからが大変ですね。

一応今までの成果としては金額的なものもあるのだけど、院内の話し合える体制もしっかりしてるし、そこは大切なところです。

でもやはりスタッフ不足で1病棟閉鎖してるのでその影響が大きくてね、改善も大変。

【みわ】やはりなかなか道は険しいということですか。

他にもこれできましたってのはありますか。

【町長】うーん、何だろうねぇ、光回線に岩谷学園日本語学校に専門学校、HACの就航、明治の移転などなど、もちろんいろんな方にお世話になってできたんだけどね。

あと8年間の調査・研究でこれから何をすべきかが整理できたというのが僕としては成果だと思ってます。

【みわ】次に続ける目標を見つけたということですか。

【町長】なんか物足りなさそうですね。

【みわ】西村町長ってあんまり自慢しないですよね、特に仕事については。

釣りなんかあんなに言うのに。

【町長】趣味はいいんだよ自慢して。すべて自分のことだから。でも、仕事はね、必ずスタッフがいるから、みんなで完成させるものなんですよ。あれしたいこれしたいといっても出来ないこともたくさんあるから。

ほかに実現したものは、北海道の合同庁舎は要請しましたね。今の庁舎3つあるんだけど、玄関ドアが凍れあがってあかないとか、早く何とかしてくれって。

【みわ】それは、お仕事している方は、かなり喜んだでしょうね。

【町長】転勤する方の職場や居住環境が悪いと、いい思い出が残らないじゃない。

とても大切だと思うんだよね。

【みわ】ありがとうございました。じゃ次回はこれからの4年間についてでお願いします。

 


【中標津論】

西村中標津町長をお迎えして、町政などの真面目なお話から、

趣味やおすすめ情報などざっくばらんにお話を伺います。

毎月第1月曜日12時台本放送、翌火曜日7時台に再放送