2025.02.03
中標津論 ~ 牛乳について
<文字起こし記事>
【みわ】今日はどんなお話ですか。
【町長】今日は、牛乳について
【みわ】牛乳ですか、今まで取り上げたことありませんでしたっけ。
【町長】部分的にはあったと思うけど、全体的に扱ったことはないみたい、ちゃんと調べました。
【みわ】そうだったんですね。牛乳の大産地ですからてっきり取り上げたものだと思ってました。で、どのあたりから行きますか。
【町長】あらゆる角度からいけますね。
まずは生産量、すでに20万トンを超えています。これは別海町の次に多い全国2位です。
【みわ】以前、本州のどこかの自治体が全国2位で中標津を抜いたという記事があったように思いましたが。あれってなんでしたっけ。
【町長】那須塩原市ですね、あれは、生乳生産額ですね。
那須塩原市の生乳生産量は16万トンぐらいだと思います。
なので、生産量は中標津が全国2位です。
【みわ】なるほど、見る角度を変えるとそうなるんですね。
ご担当の方、気が付いたんですね。
【町長】そうだね、計算式がよくわかんないけど、そうなってる。
【みわ】よく牛乳の価格って複雑だと言いますが、少し説明してください。
【町長】はい、まず、牛乳って用途によって価格が違う、市乳、いわゆる飲む牛乳として買われる単価でも、111円から131円まで幅がある。
加工用だと チーズ向けが83円。バターが85円。クリームが92円と用途によって価格が違う。更に、加工用だと国が12円の補給金を出してます。北海道の場合、加工乳が多くて、ホクレン扱いの一括購入なので、飲む牛乳の価格と加工向け牛乳の全体価格をプールに入れて平均値で価格を決めてるんですね。
【みわ】中標津町の牛乳って雪印メグミルクでチーズになってるんですか?
【町長】中標津町農協の分はほぼメグミルクへ、計根別農協分は別海町にある明治に運ばれてますね。あと、中標津町農協って自前の工場持ってますので、そこでは学校給食用の牛乳とお店で売ってる牛乳、1リットルもあるし、コーヒー牛乳でしょ、最近はA2牛乳ってのも作ってますね。
【みわ】はい、おなかゴロゴロしないって評判のやつですね。
【町長】牛乳っておなかゴロゴロするのは複数の原因があって、A2牛乳はすべてではないのですね、まったくゴロゴロしないのではない。要因の一つを排除してると。
東京のホテルオークラのプレミアムラウンジにも採用されてます。
【みわ】なるほど、素晴らしい。そういう価値があると認められたんですね。
中標津町農協は、ほかにもクリームチーズやケフィアも作ってるし、私結構買ってますね。
【町長】農協のガソリンスタンドの横でソフトクリーム売ってるでしょ。
あそこのソフトクリームミックスも作ってますね、食べました?
【みわ】もちろんです。中標津はソフトクリーム作ってるところ沢山ありますよね。
ほかにも開陽台、ラ・レトリ、養老牛の山本牧場。
西村町長はどちらのファンですか。
【町長】ここで僕が言うとさすがにまずいでしょ、あとでこっそり教えます。
夏に、あちこちドライブするでしょ、結構アイス食べてまして、別海とか浜中とかで、うちのかみさんは浜中のファンですよ。
【みわ】はいはい、有名ブランドの。なんとかダッツ。奥様ってブラント志向?
【町長】さあどうでしょうか。この辺の牛乳ってみんなおいしいからね。今年は釧路管内を攻めてみようかな。
【みわ】たくさん食べて結果報告してください。
そういえばコロナの時って、牛乳の生産調整してたじゃないですか、あれってとても大変だと思ってたのですが。
【町長】全くその通り、大規模化の事業がどんどん導入されてて、さあ増産だ、行くぞーとやる気満々のところで、ストップちょっと待てですから、たまったもんじゃない。
【みわ】そうですよねぇ、酪農経験者としては他人事とは思えませんでした。
農家さんの顔見るのつらかったですよ。
【町長】わかってくれてるねぇ。
生産調整は過去に何回もあったにもかかわらず、なぜかまた起きてしまった、いろんなことがあってそうなるんだけど、今回はイケイケムードだっただけに、余計につらい。
いわゆる、こういった時のセーフティネットがない。調整弁がないんですね。
例えば、チーズって輸入量すごく多い、緊急事態としてその一部を国産に切り替えるとか、海外輸出分野を展開しておくとか、そういうことが一切されなかった。
これはいろんな方が言ってました。課題ありますが、国の産業を守る意味でも。
【みわ】牛って、水道の蛇口を閉めるようにはいかないって言います。結局頭数を減らしたじゃないですか。もとに復活させるのにも時間かかるし。
【町長】さすがです。よくご存じですね。
牛一頭増やすには、生まれてから2年たたないと乳が出ないわけですね。種付けする時間も入れるとほぼ3年かかる。
生産地調整が2年、回復に2~3年、これじゃあやってられない。
資金の猶予はありましたが、人間年を取る、その時間は戻ってこない。
【みわ】それでもやっと搾れるようになってよかったじゃないですか。
【町長】でもね、円安とか飼料や肥料の高止まりで、乳価も上がったけど農家さんにとっては、もう少しかな。
何とかいろんな対策して戻さないとね。大事な基幹産業ですから。
【みわ】明治の工場が計根別で工事中ですが、いつごろ完成なのでしようか。
【町長】今ん所、工事は順調のようでして、来年完成で、牛乳が入るのは再来年と聞いております。
【みわ】こないだそば通りましたが、大きな工場ですね。楽しみですね。
何を作るんですか。
【町長】バター中心と聞いてますが。
【みわ】十勝の本別工場も再編ですよね。あれってテレビで十勝チーズのコマーシャルしてたじゃないですか。それはなくなる?
【町長】明治は十勝にもう一か所工場がありまして、そこでチーズを作ってますのでなくなりません。
【みわ】そうなんだ、ちょっと期待しすぎましたか。
【町長】お気持ちはわからないでもありませんが、雪印メグミルクという大きなブランドがあるじゃないですか。おいしいチーズ作ってますよ。
【みわ】ゴーダチーズにさけるチーズ。さけるチーズおいしいですね。子供たち大好きです。
【町長】さけるチーズ大人気でして、いろんな味あります。どの味が好きですか。
【みわ】基本的にはプレーンですね、汎用性がある。個人的にはピリ辛が好きです。
町長は
【町長】私はスモークかな、お酒にあう。
【みわ】じゃないかなと思ってました。あれいろんな味がありましたが、無くなったのもありますよね。
【町長】売れ具合で変わるみたいですよ、あと、生産体制がいっぱいで人気の商品を多くしてるとか。とにかく売れてるみたいですよ。
【みわ】大人気と。
中標津で作られたものが人気あるってのはなんかすごく嬉しい、自慢ですね。
【町長】そうだね。嬉しい。
【みわ】牛乳といったら忘れちゃいけない、中標津町の全国に向けた牛乳乾杯条例。
ちょうど10年で、キャンペーンも行われています。
あの条例は西村町長が職員時代に作ったと聞いてますが。
【町長】作ったというか、議会で提案したのは私ですが、発案は当時の農林課長ですね。
あの頃、全国で日本酒だとかお茶だとかを飲もうという条例が流行ってまして、じゃうちは牛乳だよねということになり、全国初で乾杯条例になりました。
【みわ】正式には、中標津町牛乳消費拡大応援条例ですね。
平成26年ですから2014年4月1日施行。10周年おめでとうございます。
でも、乾杯条例ではない?
【町長】ま、お聞きになって。
第1条の目的は牛乳の消費拡大と乳製品食文化の普及、もって酪農文化と郷土愛の醸成
【みわ】なんか堅そうですね。
【町長】まっ、そういわずに。
で、第2条に町はそれらを普及啓発すると。
第3条は生産者も一緒に頑張る。
そして第4条に町民の協力として、牛乳を使用した料理、食文化を学び継承する。
最後に、4条の2として会食で乾杯するときは牛乳で乾杯し普及促進に協力する。
となっております。
【みわ】なので、牛乳乾杯条例。
ほかの自治体ではないのでしょうか。
【町長】条例作ったときに問い合わせが何件かありまして、やりたいという話でしたので、どーぞどーぞと。
【みわ】うちの専売特許だとは言わなかった。
【町長】牛乳の消費拡大は、関係者すべての願いです。すべての自治体でにあってもいいと思ってます。
【みわ】そうですよね。どこで作られていようと牛乳は牛乳、色はない。
【町長】うまいこと言いますねぇ。
【みわ】宴会の時は牛乳で乾杯しましょうというのは、かなり定着しているようですね。
【町長】そうですね。ほぼ牛乳で乾杯してますね。
たまに、ごくまれに失念してることもありますが。
【みわ】それって条例違反じゃないですか?
【町長】えっ聞こえなかったもう一度大きな声で言って。
【みわ】宴会の時、牛乳で乾杯しないのは条例違反ではないかと。
【町長】〆ていただきましてありがとうございます。