2025.03.12
知って得する国道情報 ~ 「道東自動車道開通効果」と「予防的通行止め」について
「道東自動車道開通効果」
道東自動車道は、千歳恵庭JCTを起点に、十勝管内の本別JCTで分岐して、釧路方面と北見方面をそれぞれ結ぶ高速道路。
昨年、阿寒ICと釧路西IC間の約17kmの延伸工事が完了し、令和6年12月22日に開通を迎えました。この開通により釧路市内に高速道路が到達し、釧路市から札幌市間が4時間余りで結ばれることとなりました。
開通済みだった本別ICから阿寒ICまでと釧路西ICから釧路別保ICまでについては、前年と比較すると約1割から2割増加しております。
札幌から釧路間が直結したことにより、道東自動車道全体の交通量が増加しました。
釧路開発建設部のHPにも開通後約1ヶ月の交通状況をお知らせしておりますので是非ご覧下さい。
また、市街部の渋滞緩和や交通事故の抑制効果のほかに、「大規模災害時の輸送ルートの強化」「広域観光の活性化」「水産品の流通利便性向上」「救急搬送の安定性・速達性向上」など様々なメリットが期待されております。
個人的な意見として阿寒ICを降りて釧路に向かう際に、国道240号を通ることになるのですが、阿寒ICから釧路市内までの間がエゾシカとの衝突事故が多い区間なので、そこを回避出来る効果は大きいと感じています。
さらに、今まで阿寒ICで阿寒温泉や屈斜路湖に摩周に移動し宿泊していた旅行客が、直接釧路市内に入れるので、釧路市内やさらに根室方面への旅行客が増加するのではという見込みもあります。
「予防的通行止め」
2025年2月に道東で記録的大雪が発生。帯広では、53年ぶりに積雪120cmを記録。
全道的にも、2月3日の22:00から6日11:00までで18箇所も通行止めが発生するほどの記録的な大雪となりました。
3日の時点で大雪や猛吹雪となるおそれがあり、大規模な車両滞留の発生が予想されることから、高速道路および国道で「予防的通行止め」と呼ばれる通行止めを実施しました。
「予防的通行止め」とは、数年に1度の猛吹雪等が予想される場合に、車両の大規模な立ち往生の発生による通行止めの長期化を防ぐため早い段階で行う通行止めのことです。全道的には峠区間で26区間想定しており、中標津道路管内では「根北峠」が指定されております。
予防的通行止めを行うことで、集中的な除雪を実施して、早期の交通確保を行うという目的があります。
3日の大雪で「根北峠」は、予防的通行止めとはなりませんでしたが、今後、数年に1度の猛吹雪等が予想される場合には予防的通行止めを実施する場合もございますので、ご理解ご協力をお願いいたします。
さらに、防災情報の活用として
道路情報板と呼ばれる走行中のドライバーに、文字や図形で情報を提供する設備があり、通常時は野生動物の飛び出し注意やスリップ注意等の情報を表示しておりますが、警報発令時や通行止めを実施する際にもこちらの施設にて情報提供を行っております。これまでは、吹雪で通行止めになった際と通行止めが解除になった際の2段階での情報提供でしたが、今年の冬からは何時に解除しますという予告を、解除前30分から1時間前を目安に表示させるよう取り組んでおります。その他、釧路開発建設部のX(旧Twitter)を活用し、皆様にお知らせするよう取り組んでおりますので、Xをご利用なさっている方は是非フォローをお願いします。
また、やむを得ず外出する際は、最新の気象情報を確認の上、気象や路面状況に合わせた安全運転をお願いいたします。
【出演】
佐久間 雄基
(北海道開発局釧路開発建設部 道路整備保全課)
【提供】