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  1. 最新技術 ICT施工

最新技術 ICT施工

土木工事の最盛期を迎えているこの時期ですが、どの業界も同様に人手不足が深刻です。

そこで今、建設業界で注目されているのが、ICT施行。

ICT施工とは国土交通省が掲げる20個の生産革命プロジェクトの一つ「アイ・コンストラクション」の略名で「情報通信技術のICT」とは違いますが、アイ・コンストラクションの各工程(測量・設計・施工・検査・維持管理)で、情報通信技術を取り入れながら生産性の向上を目指す取り組のこと。

最初の工程「測量」については、従来は人が山間部に入り高さ、距離を測定していましたが、ICTではドローンやレーザースキャナで測量します。

「設計」はそのドローンやレーザースキャナで得た情報を三次元の図面にして、そこにつくるものデータをはめ込みます。この段階ですでにつくる物の最終的イメージが出来上がり、不具合をこともできます。

「施工」はICT建機で行います。ICT建機には設計の段階で作成されたデータが埋め込まれており、GPSの位置情報によって操作をコントロール。つまりこの場所をこんな形で掘るという情報があれば、その通りにしか動かないよう制御することができ間違いが起きない、オペレーター一人で作業ができるというメリットが生まれます。ただ、デメリットがあり、集めたデータが量が非常に多く、使うソフトも操作も複雑で、さらにすべてのソフト機材、機械の価格が非常に高額というデメリットです。

それでもICT施工にこだわる理由は、建設業、特に土木には致命的な弱点がある為。それは作るものが非常に大きいことと、外でおこなわれることで、天候にも左右され、製造業のようにオートメーション化できません。1995年から2017年に行われた国土交通省の調査では製造業は22年間で2倍生産性が向上したのに対して建設業は0.7倍に下がってしまったという調査結果がでています。

二つ目は人手不足と働き手の高齢化です。特に建設業の場合毎年3.6%づつ働き手が減っており、10年後には36%減ることになります。それだけ人が減ってしまうと、会社の存続はもちろん、大地震や大雨で壊れてしまった道路・港その他のものも直せないといったことがおきる可能性があります。

三つ目は昔から言われてる3Kからの脱却。働いてくれる人を増やすためには労働環境を改善し、今まで建設業を敬遠しがちだった人材を惹きつるため、ICTを活用して省人化、省力化を実現し、一人当たりの生産性をあげ新3K(給料、休暇、希望)を実現目指しています

仕事人が行く!みち最前線! 2019.09.25放送

岩谷誠さん(小針土建㈱土木本部工事部長兼ICTチームマネージャー)

濱田啓太さん(小針土建㈱土木本部兼ICTチームメンバー)

毎月第4水曜日12時台に放送

【提供:㈱上田組、尾田建設㈱ 小針土建㈱、三友舗道㈱、山洋建設㈱、釧根開発㈱、高玉建設興業㈱、寺井建設㈱、中村興業㈱、㈱別海】