2021.08.02
20年後の中標津を考える
<文字起こし記事>
【みわ】今日はどのようなお話でしょうか
【町長】今回は20年後の中標津を考えるですね。
【みわ】以前少しお話してたことですね。生まれる子供が少ないと、小学校の数を3つから2つにする必要があるか、という。
【町長】よく覚えてますねぇ。
【みわ】この時間こと、結構中身濃いのと印象深い内容もありますので。
【町長】ほかにはどういった内容があります?
【みわ】コロナのこと、予算のこと、えーと・・・釣りのことに旅行のこと。
【町長】はいどうもありがとうございますぅ。
【みわ】えー決して覚えてないのではなく、思い出せないのですね、すぐに、きっとよく考えると思い出すと思います。
【町長】覚えてないというのと思い出せないは、すごく似てるような気がする。
記憶にございません答弁て知ってる?
【みわ】「記憶にございません」ですか?
【町長】そう、記憶にないってのは、忘れてるのかもしれないという意味を含んでて、
「ない」という全否定ではない。あったのかもしれないけど覚えてない、思い出せない。
【みわ】便利な言葉ですね。町長も使ってるんですか?
【町長】僕は使ったことないねぇ、いやもしかしたら1回ぐらい何かの拍子に使ってるかもしれない、記憶にないけど。
【みわ】そういう感じで使うんですね。
はい、話し戻します、20年後の中標津。
以前の話では、そういう勉強会を立ち上げると言ってましたが。どうなりましたか。
【町長】はい立ち上げまして、この間、第1回の勉強会を行いました。
【みわ】どんな話をしたんですか?
【町長】とりあえずは、問題提起ということで、私からのお話ですね。
今までためてあった内容をまとめてお話ししました。1時間半ほど。
【みわ】えっ、そんなに。
【町長】みわさんだって毎朝2時間話してるでしょ、それから見たらたったの1時間半。
以降しばらくないし。
【みわ】いえ、そんなことありません。中身濃すぎて職員の皆さんお疲れだったんじゃありません?
【町長】1時間半くらいでゲップしてもらっちゃあ困ります。
多分そんなことはないと思います。
【みわ】では内容をお願いします。
【町長】まず、中標津の発展経緯は交通の要衝であったり、大型酪農事業の展開、空港、商業集積などがあって大きく発展してきた。
でも、人口が順調に増えてるうちはよかったけど、減り始めた昨今、今度は逆の道をたどり始めるのではないかと、ふと思ったわけですね。
【みわ】そう考えるのが自然ですね。
でも、中標津はほかの町と比較して人口の減りが少ないですよね。
【町長】そう、それはその通りです。中標津の商業規模は5万人ともいわれてますが、これは周辺も含めてですね、実際の買い物客の数。
管内の人口は結構いいスピードで減ってる。
【みわ】管内人口の減少が影響するわけですね。でも、管外からもお客さん来てますでしょ。
【町長】そう、それも大切な視点。
標茶や弟子屈、浜中、斜里、清里、小清水からも来てる。
そういうのも含めて、抱えている人口は増えていったし、影響力としては、もしかしたらさらに増えるのかもしれない。
【みわ】ということは、周辺の町の商業集積が小さくなってるので、中標津に集まる、ということですね。
【町長】そう、たぶんそうだと思う。近くの人口減少を補うために、さらに周辺人口が集まりやすくなるための魅力づくりだったり、総合力だったりね。
大きなスーパーが5つぐらいあるでしょ。どう思います。
【みわ】あっち行ったりこっち行ったり楽しい。いろいろ選べて楽しい。
【町長】そう、それってすごく大切。選択できるということ。
買い物ってそうなんだよね。ホームグラウンドあっても、たまに浮気しちゃう。
【みわ】楽しみがあるってことはとてもいいと思います。
【町長】それって普段の買い物だけじゃなく、車だったり、電化製品だったり、農機具もそうかな。
【みわ】そういわれればそうですね、中標津って商業の総合力すんごく高いんですね。
【町長】それは、人口に支えられてんですね。生まれる子供が減れば、おむつの枚数も、ランドセルの数も、机の数も、ゲーム機もすべて減る。
【みわ】で、それを何とかしなきゃいけないということ・で・す・ね。
【町長】将来的にみて、子供の数って増えると思う。
現状、減りつつありますが、どうやったら増えます?
【みわ】子供生まれたら報奨金出す。
第1子10万円、第2子30万円、第3子100万円。いかがでしょうか。
【町長】まあ、そういうのもないわけじゃない。実際やってるとこあるしね。
合計特殊出生率って知ってる?
【みわ】はい、一生のうちに女性が子供を産む数を数値化したもの。
【町長】よくできました。さすがです。
中標津は1.5か6ぐらいかな。別海町は1.8ぐらい、高いんだよね。
出生数はどっちが多いと思う?
【みわ】多分中標津。
【町長】なぜそう思うの?
【みわ】人口が多いから。
【町長】要するに、子供を産む人の数も加味しなきゃ、本質的なことはわかんないということですね。
中標津の20代から40代までの女性の数って、ここんとこ、ずっと減ってる。
何十年か前に生まれた数より少ない。
【みわ】人口が流出してしまってるんでしょうか。
【町長】そう。いわゆる社会減、それが無きゃ、10万円出す施策が成功するかもしれない。
なんで流出すると思います?
【みわ】大学に行って帰ってこない。恋に破れて街を去る。なんとなく都会的な刺激が欲しい。稼げてない。
【町長】まっ、いろいろありますけど、都会に人が集まのことの逆を思えばいい。
【みわ】大学がない、子供の教育、医療、給料、遊び、など。
【町長】全くその通り。すべてが課題。稼ぎに関しては、儲けて遊びに行くという手段がないわけじゃない。
教育や医療はその場にいなくちゃできないから、通える距離も限界あるしね。
特に子供のことになれば。
【みわ】方法はないということでしょうか。
【町長】そう、ない。あきらめて名もなく貧しく美しく過ごそう。
とはならない。そのために役場あるんだから、そういうことをしっかり考えられる職員を作ろうというのが、その20年後を考える会ですね。
【みわ】やっと出ました。
【町長】僕は20年後いないから、君たち責任取るんだよって。
【みわ】なんか、ひどくありません?町長に言われるともろプレッシャー。
【町長】だってホントのことだも。20年後86歳ですよ。誰がどう考えてもいない。
【みわ】そういう意味じゃなくって、いきなりいうのはちょっと何かなと。
【町長】いいんだよ、そのくらいのプレッシャー、メンバー9人もいるんだから、みんなで考えようって言ったし。今ぐらいから、いろんな事考える、深く掘り下げることに向かわないと、20年後を想像するって楽しいし。
【みわ】どんな風に楽しいんですか?
【町長】前も言ったけど、10年ぐらいすると、小学校が古くなってきて、改修しなきゃならない。
その時に子供の人数からすると、小学校は2つでもいい。
仮説ですよ、そうするのではなくて、そういう可能性がある、と言ってるんですから。
どうすりゃいいのか考える、可能かどうかとか、いつまでに決めるのがいいのか。
逆もある。3つ必要だとか。
【みわ】どうするんですか?
【町長】学校に通うの遠いとか、あと学校減ると職員減るでしょ、人口減少に拍車かかる。だからあえて3つ、そのためには少しでも子供の数減らさない施策が必要、10年後に慌てて初めても間に合わない。
【みわ】その通りですね。
中標津高校の学級数減ったじゃないですか。教員数も減りますよね。
【町長】そうです。高校の話をすれば、その次の予測にもなります。
4町で考えると、令和3年4月の高校入学者数352人。
これだけじゃわかんないから、高校生が生まれた年の出生数は528人。
つまり高校では、528人が352人になる。率で言うと0.67。
そいで、令和2年の生まれた子供の数294人。これに0.67かけると197人。
今年の高校入学者数から見ると、0.56になってしまうかもしれないという予想です。
高校だって存続怪しい。いつかどこかの時点で必ずやってくる。
【みわ】結構深刻な感じ、少し驚いてます。黙ってみてちゃいけない、ということですね。
【町長】そう。いいねぇ、ます、問題点の掘り下げ、次に考えられる対策、そして実行と成果確認。すぐに答えが出ないから、時間かけて早めに動かなきゃならない。
周知の事実になってからでは、時すでに遅し。