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  1. 20年後の中標津を考える

20年後の中標津を考える

<文字起こし記事>

【みわ】今日はどのようなお話でしょうか

【町長】今回は20年後の中標津を考えるですね。

【みわ】以前少しお話してたことですね。生まれる子供が少ないと、小学校の数を3つから2つにする必要があるか、という。

【町長】よく覚えてますねぇ。

【みわ】この時間こと、結構中身濃いのと印象深い内容もありますので。

【町長】ほかにはどういった内容があります?

【みわ】コロナのこと、予算のこと、えーと・・・釣りのことに旅行のこと。

【町長】はいどうもありがとうございますぅ。

【みわ】えー決して覚えてないのではなく、思い出せないのですね、すぐに、きっとよく考えると思い出すと思います。

【町長】覚えてないというのと思い出せないは、すごく似てるような気がする。

記憶にございません答弁て知ってる?

【みわ】「記憶にございません」ですか?

【町長】そう、記憶にないってのは、忘れてるのかもしれないという意味を含んでて、

「ない」という全否定ではない。あったのかもしれないけど覚えてない、思い出せない。

【みわ】便利な言葉ですね。町長も使ってるんですか?

【町長】僕は使ったことないねぇ、いやもしかしたら1回ぐらい何かの拍子に使ってるかもしれない、記憶にないけど。

【みわ】そういう感じで使うんですね。

はい、話し戻します、20年後の中標津。

以前の話では、そういう勉強会を立ち上げると言ってましたが。どうなりましたか。

【町長】はい立ち上げまして、この間、第1回の勉強会を行いました。

【みわ】どんな話をしたんですか?

【町長】とりあえずは、問題提起ということで、私からのお話ですね。

今までためてあった内容をまとめてお話ししました。1時間半ほど。

【みわ】えっ、そんなに。

【町長】みわさんだって毎朝2時間話してるでしょ、それから見たらたったの1時間半。

以降しばらくないし。

【みわ】いえ、そんなことありません。中身濃すぎて職員の皆さんお疲れだったんじゃありません? 

【町長】1時間半くらいでゲップしてもらっちゃあ困ります。

多分そんなことはないと思います。

【みわ】では内容をお願いします。

【町長】まず、中標津の発展経緯は交通の要衝であったり、大型酪農事業の展開、空港、商業集積などがあって大きく発展してきた。

でも、人口が順調に増えてるうちはよかったけど、減り始めた昨今、今度は逆の道をたどり始めるのではないかと、ふと思ったわけですね。

【みわ】そう考えるのが自然ですね。

でも、中標津はほかの町と比較して人口の減りが少ないですよね。

【町長】そう、それはその通りです。中標津の商業規模は5万人ともいわれてますが、これは周辺も含めてですね、実際の買い物客の数。

管内の人口は結構いいスピードで減ってる。

【みわ】管内人口の減少が影響するわけですね。でも、管外からもお客さん来てますでしょ。

【町長】そう、それも大切な視点。

標茶や弟子屈、浜中、斜里、清里、小清水からも来てる。

そういうのも含めて、抱えている人口は増えていったし、影響力としては、もしかしたらさらに増えるのかもしれない。

【みわ】ということは、周辺の町の商業集積が小さくなってるので、中標津に集まる、ということですね。

【町長】そう、たぶんそうだと思う。近くの人口減少を補うために、さらに周辺人口が集まりやすくなるための魅力づくりだったり、総合力だったりね。

大きなスーパーが5つぐらいあるでしょ。どう思います。

【みわ】あっち行ったりこっち行ったり楽しい。いろいろ選べて楽しい。

【町長】そう、それってすごく大切。選択できるということ。

買い物ってそうなんだよね。ホームグラウンドあっても、たまに浮気しちゃう。

【みわ】楽しみがあるってことはとてもいいと思います。

【町長】それって普段の買い物だけじゃなく、車だったり、電化製品だったり、農機具もそうかな。

【みわ】そういわれればそうですね、中標津って商業の総合力すんごく高いんですね。

【町長】それは、人口に支えられてんですね。生まれる子供が減れば、おむつの枚数も、ランドセルの数も、机の数も、ゲーム機もすべて減る。

【みわ】で、それを何とかしなきゃいけないということ・で・す・ね。

【町長】将来的にみて、子供の数って増えると思う。

現状、減りつつありますが、どうやったら増えます?

【みわ】子供生まれたら報奨金出す。

110万円、第230万円、第3100万円。いかがでしょうか。

【町長】まあ、そういうのもないわけじゃない。実際やってるとこあるしね。

合計特殊出生率って知ってる?

【みわ】はい、一生のうちに女性が子供を産む数を数値化したもの。

【町長】よくできました。さすがです。

中標津は1.56ぐらいかな。別海町は1.8ぐらい、高いんだよね。

出生数はどっちが多いと思う?

【みわ】多分中標津。

【町長】なぜそう思うの?

【みわ】人口が多いから。

【町長】要するに、子供を産む人の数も加味しなきゃ、本質的なことはわかんないということですね。

中標津の20代から40代までの女性の数って、ここんとこ、ずっと減ってる。

何十年か前に生まれた数より少ない。

【みわ】人口が流出してしまってるんでしょうか。

【町長】そう。いわゆる社会減、それが無きゃ、10万円出す施策が成功するかもしれない。

なんで流出すると思います? 

【みわ】大学に行って帰ってこない。恋に破れて街を去る。なんとなく都会的な刺激が欲しい。稼げてない。

【町長】まっ、いろいろありますけど、都会に人が集まのことの逆を思えばいい。

【みわ】大学がない、子供の教育、医療、給料、遊び、など。

【町長】全くその通り。すべてが課題。稼ぎに関しては、儲けて遊びに行くという手段がないわけじゃない。

教育や医療はその場にいなくちゃできないから、通える距離も限界あるしね。

特に子供のことになれば。

【みわ】方法はないということでしょうか。

【町長】そう、ない。あきらめて名もなく貧しく美しく過ごそう。

とはならない。そのために役場あるんだから、そういうことをしっかり考えられる職員を作ろうというのが、その20年後を考える会ですね。

【みわ】やっと出ました。

【町長】僕は20年後いないから、君たち責任取るんだよって。

【みわ】なんか、ひどくありません?町長に言われるともろプレッシャー。

【町長】だってホントのことだも。20年後86歳ですよ。誰がどう考えてもいない。

【みわ】そういう意味じゃなくって、いきなりいうのはちょっと何かなと。

【町長】いいんだよ、そのくらいのプレッシャー、メンバー9人もいるんだから、みんなで考えようって言ったし。今ぐらいから、いろんな事考える、深く掘り下げることに向かわないと、20年後を想像するって楽しいし。

【みわ】どんな風に楽しいんですか?

【町長】前も言ったけど、10年ぐらいすると、小学校が古くなってきて、改修しなきゃならない。

その時に子供の人数からすると、小学校は2つでもいい。

仮説ですよ、そうするのではなくて、そういう可能性がある、と言ってるんですから。

どうすりゃいいのか考える、可能かどうかとか、いつまでに決めるのがいいのか。

逆もある。3つ必要だとか。

【みわ】どうするんですか?

【町長】学校に通うの遠いとか、あと学校減ると職員減るでしょ、人口減少に拍車かかる。だからあえて3つ、そのためには少しでも子供の数減らさない施策が必要、10年後に慌てて初めても間に合わない。

【みわ】その通りですね。

中標津高校の学級数減ったじゃないですか。教員数も減りますよね。

【町長】そうです。高校の話をすれば、その次の予測にもなります。

4町で考えると、令和34月の高校入学者数352人。

これだけじゃわかんないから、高校生が生まれた年の出生数は528人。

つまり高校では、528人が352人になる。率で言うと0.67

そいで、令和2年の生まれた子供の数294人。これに0.67かけると197人。

今年の高校入学者数から見ると、0.56になってしまうかもしれないという予想です。

高校だって存続怪しい。いつかどこかの時点で必ずやってくる。

【みわ】結構深刻な感じ、少し驚いてます。黙ってみてちゃいけない、ということですね。

【町長】そう。いいねぇ、ます、問題点の掘り下げ、次に考えられる対策、そして実行と成果確認。すぐに答えが出ないから、時間かけて早めに動かなきゃならない。

周知の事実になってからでは、時すでに遅し。