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  1. 中標津論 ~大学生について

中標津論 ~大学生について

≪文字起こし記事≫

【町長】今日は大学生について。

【みわ】50年近く前のお話をしようとしてますか。

【町長】はい、一応学生だったことはありました。ワタシのことじゃなくって、今の学生のことですね。

先月、全国の学生から提言をいただく機会が2度ほどありました。

ミチシロカとアントレワークキャンプでした。

【みわ】はい、新聞にも載ってました。で、それって学生集めてなにしたんでしたっけ。

【町長】ミチシロカは中央コンピューターサービスさんが、全国から学生を募集して、道内の町を見学してその町の特徴などをとらえて、その町に必要なことを提言する。

アントレワークキャンプは小樽商大が中心となって、やはり全国から学生を募集して町への提言をする。こちらは学生の所属する大学も関係してる。

【みわ】なかなか格調高い事業ですね。提言内容はどうだったんですか。

【町長】すぐにどうこうというものはもちろんないのですが、発表のまとめ方とか、時間とかしゃべり方とかは、とても優れていた。

【みわ】ということはいつもやってて慣れているのでしょうか。

【町長】そうかもしれない。ほんとに素晴らしい。

堂々としてるし、滑舌よく自分の思っていることをしっかりと発表してる。

【みわ】ほしくなりました?

【町長】ほしい、はっきり言ってああいう生きのいいのが入ってくれるなら歓迎しますね。

【みわ】内容というのは町長から見て評価のほうはいかがだったのでしょう。

【町長】いろいろとヒントは出して、それらを元に調査したりして、考えてもらったのでしょうけど、まあこんなものかなぁと。

【みわ】たいしたことなかった。

【町長】そりゃあ、私たち役場の職員はまちづくりが仕事ですから、日ごろからいろいろ悩み研究してるわけですね。1週間で私たちを納得させられる提言が出てきたら、ワタシら困るというか立つ瀬ない。

でもね、そうも言えな、結構視点は鋭いしヒントは多くありました。よく勉強してる。

【みわ】ヒントは多い。提案出来上がってたらコンサルですよね。

町長の学生の頃だったら、ビシビシ行けたんじゃありません。

【町長】多分、無理だね。まず、ネット環境ないし、パソコンないし、情報が集められない。

割とのほほんとした学生生活送ってましたね。危機感無く。

今の学生はいいよぉ、情報はいくらでも集められる。

知識があるということは、知恵を使えるということだから。

知恵があっても情報となる知識がなければ、進む方向が見つけるのに苦労する。

時間もかかる。

【みわ】なるほど、行きたい場所があっても道がなければ進む方向すらわからない、ということですね。

【町長】そんなようなものですね。

だから、何の知識なくても、中標津知らなくても予備調査できるし、そのあたりで相当深堀できる。

昔だったら何回も通わなくちゃならない。

【みわ】具体的な提案を教えてください。

【町長】まずミチシロカから、いくつかの提案と重なるのですが、中高生のイベントや街づくりへの参加の促進というのがありました。

将来的に町に残りたいという希望が半分くらいというアンケート結果から、どんな対応があるかという視点。もっといろんなことに中高生のアイデアを使おう、イベント参加してもらおうという内容。

確かに、若い方々、将来を担う力への期待をもう少し持たなきゃいけないかなというのは反省でもありますね、

【みわ】なかなかいい提案ですね、意見を聴こうから始まって、実際にかかわってもらう、結構大変そうですが、専門学校もできるし、そういう点ではこれから必要な視点ですね。

【町長】どうも大人だけで物事をやりすぎてる感じがありますね、若い世代へのイベント参加を促すことは大切だなと。はい。

もう一点は、トイレに関して。

【みわ】トイレ、どういう提案でしょうか。

【町長】中標津の不特定多数が使用するトイレって民間、公共も含めて狭くってきれいじゃないという指摘。こちらもアンケートをしてからの指摘ですね。

全く思ってもいないことで、そんなことに目が行くんだと驚きです。

まっ多少きれいじゃないところはあるからね。いまだに水洗じゃない公共トイレあるしね。でも1週間でズバッと指摘されると、少し耳が痛いかな。

それと、トイレに親切さや便利さも追求すべきだという点が、なかなか面白い。

【みわ】トイレってある種それを管理している個人や企業や自治体の感度というか清潔度というか、大切にしてるものって何ですか、というようなことにつながるんじゃないですかね。よく言えないけどわかってください。

【町長】そうですね。なんとなくわかる。トイレがきれいで使いやすいというのは大切なことだと思います。

町議会議員の方で注目した方もいるみたいです。

【みわ】日本って世界の中でもトイレはきれいって、一番じゃありませんでしたっけ。

【町長】それってホテルかなんかじゃない。全体的にはトップは違う国だったような気がする。

旅行していて外国に行くと面白いトイレあるよね。

【みわ】あまり聞きたくないけど、怖いもの見たさもあります。

【町長】私の実体験から申しますと、もうずいぶん前ですが、アジアの某国で、学校のトイレに行きましたら、1つの部屋の中に大便器が二つ並んでいる。不思議な風景だなぁと。

通訳の方に話したら、その方は利用するときは関係なく鍵かけてほかの人は入らないようにしてると言ってました。先に人がいたらどうするんでしょうかねぇ。

別な国ですけど、トイレに案内されたのはいいけど、便器らしきものがないというのがありました。ノズルのついた水ホースがありましたけど、よく使い方がわかんない。

もっと行く?

【みわ】お食事中の皆さん申し訳ありません。不用意に始めてしまいました。お許しください。続きは別な時間帯で、といっても朝の再放送も食事時間帯なので、別枠でいつか夜にでもお願いします。

先ほどの大学生の提案に戻りまして、もう一つのアントレワークキャンプのほうはどうだったんでしょうか。

【町長】こちらは大学が結構フォローしてるみたいというか、大学の実験的事業にしてまして、やはりなかなか面白い。

雪だるまを使って町おこしをしようとか、スケボーパークを作って若者を集めようという提案もありました。

【みわ】こういう発想はどこから出てくるんでしようねぇ。

【町長】以前ね、街づくりに必要なものは、「若者、よそ者、馬鹿者」って知ってる。

【みわ】はい、聞いたことがあります。

【町長】今回の皆さんはすべてそろっているみたいでね、馬鹿者といってもさ馬鹿じゃなくってバカになれる、夢中になるとか、はまるといったような意味でね。

この短い期間で追及するのってなかなか大変なんだけど、皆さん精力的に追及してくれました。

終了時に、お礼の中で話したんだけどね、私ら大人は仕事の中でいろんなことを知る。そして無駄を省いてくんですよ。

そうすると、手続きや実現性とか、資金とかを先に考えてしまい、選択制の幅を狭めてしまうのですね。

要するに自ら発想をしなくなり、無難なところで勝負してしまう。

今回学生たちの企画はそれを無視して作ってくれたのでそこが一番よかったかなと、私的に思いました。

【みわ】忘れていたものを思い出させてくれたと、若きたぎる血を見たと、アー僕もこうじゃなかったはずなのにと。

【町長】どこまでさかのぼれるかはわかりませんが。

学生たちには、そういう発想できるということの大切さを忘れないでねと。言いました。

【みわ】いいですねぇ、きっとしみたと思いますよ。

【町長】僕は実はそう思わない。

【みわ】なぜですか。

【町長】学生たちにはそれが当たり前だから。

若い人に若さは大切だといっても伝わんないでしょ。それと同じような気がする。

なくなって初めて気が付くのですよ。

【みわ】なるほど、髪は長ーい友達ですね。

【町長】人の話聞いてる?面白くなかった?

【みわ】いいえ、いいお話しを学生たちがしてたというのは十分伝わりました。

小樽商大の取り組みは年明けにもう一度するようですので、ご興味のある方はぜひ注目していてください。


【中標津論】

西村中標津町長をお迎えして、町政などの真面目なお話から、

趣味やおすすめ情報などざっくばらんにお話を伺います。

毎月第1月曜日12時台本放送、翌火曜日7時台に再放送