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  1. 中標津論 ~イベントについて

中標津論 ~イベントについて

≪文字起こし記事≫

【みわ】今日はどのようなお話でしょうか。

【町長】イベントについてお話してみたいと思います

【みわ】イベントのお話は過去にも何度かしてますが。

【町長】まあそうなんだけど、こないだね羅臼で知床祭りが最終回って新聞に載ってたじゃない、ねり歩いたりする踊りですね、ああいうのができなくなってというのが理由らしいのですけど。すごく気になって。

【みわ】そういえば330マラソンが中止になったのもスタッフ不足と聞きました。

標津町も水キラリを時間短縮するというお話がありました。

【町長】そう、規模縮小はその祭りの担い手たる住民が少なくなってしまうのが大きな問題。

中標津町だって、パレードするときに交差点ごとに交通指導員が必要なんだけど、実行委員会と交通指導員の皆さんだけでは不足気味になってる。

大きな問題だよね。

【みわ】イベントを主催する側の熱量も必要なんでしょうけど、それを支える人たちの数というのも大切なんですね。

【町長】人口が少なくなるというのは、そういったパワーが減っていくということなんですね。

【みわ】無理のない規模で行うというのはどうなんでしょうか、農協や漁協などは職員さんプラスぐらいでいいとこやってますよね。

【町長】それは大切なとこですね。できる範囲の規模で開催するというのは。町が主体で行ってるイベントって、千人踊りとか、過去にはそれで盛り上がったのだけど、だんだん少なくなってしまって看板通りにはできなくなってしまう。

【みわ】かといってやめる勇気もなかなか出ず、大きな変更も決断できず。

困ったなぁと途方に暮れながら時が過ぎていく。

【町長】多分規模を維持できないというのが悩みなんだろうけどさ。

それと、最近思うのは誰のためにイベントを開催しているのかというところ。目的。

【みわ】基本的には町民のためですよね。

【町長】全くその通り、なんだけど、そこに問題がないかと思ってね。

手作り感を出そうというのは大事なところなんだけど、やはり手間がかかる。

例えば神社祭り、あの賑わいは露店で作られてて、公共の出番はほとんどないでしょ。

【みわ】はい、郊外指導のテントくらいですかね。あれがヒントですか。

【町長】あとさ、もう少し観光客目当てにしてもいいんじゃないかと思うんですね。

【みわ】でも、観光客呼ぼうとすると相当の規模にしないとならないんじゃないです。

札幌雪祭りとか、層雲峡の氷瀑祭りとか、サッポロビール祭りとか、大都市、大観光地じゃないとできない感じもしますが。

【町長】北海道の一大イベントにしようとしてんじゃありませんが、、この辺の祭りは、

ついでに寄ってもらうには十分イケてる祭りにはなってると思うのですが。

【みわ】中標津夏祭りがでしょうか。

【町長】夏の夜のあの提灯の数を見たら大概の人は驚き感動します。

で、一晩いろというのじゃなくって、弁当出しますから少しのぞいてみてくださいって。

こんなの売ってますよ、あんな遊びありますよって。宅配サービスもありますよって。

そういうのを観光会社などと連携するシステムづくりをする。

【みわ】そういうのでしたら、中標津だけじゃなくって、サンマ祭りやカニ祭りなんて

ピンときますね。

【町長】そっ、町民還元タイプの祭りもいいけど、そろそろ観光客も取り込もうとしてもいいんじゃないかなと思うのですね。

根室管内の祭りはそういうことできるパワーあると思うのですね。

【みわ】なんか沢山お客さんきそうですね。

【町長】始めはバス1台からね、徐々に積み重ねる。

いずれ人口は減り祭りもさみしくなる可能性が高い、そこをどう埋めるかは、今から考えておかなきゃならない。

【みわ】いつも町長の言ってる、交流人口ですね。

【町長】観光客の座れる席を用意して、1500円か2000円くらいで何かいくら丼とか、サンマ定食とか、ホタテエビ丼とか、海鮮はお得意の分野でしょ。

【みわ】そこにビール1杯500円がつくわけですね。

【町長】そうそう。根室管内の観光価値を高めるのに一役買うと思うのですか。

【みわ】単に見に来てではなくって、お祭りをセットにしてボリューム感を出す。

これってやってないんですかねぇ。

【町長】単独で来る人はいるんだろうけど、観光バスっては多分やってないと思う。

段取りも含めてあるからね。そういうのが観光協会の仕事ですね。きっと。

【みわ】ナルホドですね。この辺ってドライブインありませんし、観光バスが止まって食事するところないからいいかもしれませんね。

【町長】ごくごく一部の解決策ですけどね。ドライブインも課題だよねぇ。

観光バス来て一挙に何十人も昼食取れる場所って限られてますからねぇ。

【みわ】というかほとんどない。

ドライブインは根室の道の駅スワン44でしたっけ、あそこのみかもしれない。

【町長】この辺の観光は5月から10月の半年でしょ、そのあたりが課題なんだよね。

でも、そういう意味ではスワン44は検討してるよね。運営うまいてんだねぇ。

【みわ】大きな施設持っていても年間通じて維持しなくちゃなりませんからね。

【町長】そういえば、コロナの3年間で、残念なことに寿宴さんが宴会部門を閉鎖しました。

【みわ】100人単位で会議と宴会、両方できるところは町内でも少ないですので、

今はトーヨーさん1軒。トーヨーさんすごく混んでるみたい。

【町長】この2軒て、町外の利用もそこそこあったので、残念です。

もともと寿宴さんてボーリング場から結婚式場に転換したんですね。

最近は大きな結婚式少なくなってますし、同じ投資しても回収できなければね。

ご商売ですから、そういう選択をされた。

【みわ】人材不足ということないのでしょうか、あちこちで聞こえてきます。

【町長】それもあるのかもしれませんね。

いろんな企業の方に会いますが、皆さん口をそろえて人不足、人材不足とおっしゃいます。

人口が減少してるということはこういうことになっていくんですね。

各企業さん、あの手この手で人材確保してます。

【みわ】町もいろいろやってますよね、民間病院の誘致もそうですし、看護師や医療技術者の確保への支援や奨学金、保育士もでしたっけ。

【町長】だんだん奪い合いになっていくのだけど、地方って都会に比べると不利じゃないかと思うんですね。

【みわ】それはなぜなんでしょうか。

【町長】人口減が進むとさ、医療や教育に問題が発生する。

学校だって、クラブ活動するのに隣の学校と合同でやったり、別海町が広いので学校数多いのだけど、合同でやろうとしても、なんせ遠い、送り迎えが大変なんだよね。

人口から発生する問題は田舎に多く、都会に少ない。

【みわ】当然ちゃ当然の理屈ですね。で、その対策はなんでしょうか。

【町長】人口減少そのものに対する対策は、一つの町だけでは対応しかねるというのが、今の僕の見解。

最近、国が推進してる異次元の子育て政策に対する新聞アンケート結果がありましたが、あまり芳しくない。

【みわ】皆さんなんとおっしゃっているのでしょうか。

【町長】多くの意見は、若い世代の世帯収入を増やすことだと。僕もそう思う。

私の経験ですが、高校までって地元に通えばそんなに大きな支出はないのだけど、

大学行った瞬間にものすごくお金かかる。

大学ってさ、都会に多いでしょ。大学行くと地方に住んでる人のほうが出費多いんですよね。

だから地方に住んでる人が子供を大学に行かせられる程度の世帯収入がないと、子供を育てられないし、その前に不安で子供作らない。出産希望は複数なんだけどね。

【みわ】というのが町長の見解ですね。

これからは夫婦でしっかり稼がなきゃいけないということですね。

そういった施策を展開しなきゃいけないと。

でも、子供産むために仕事休むと給料は減るし、キャリア形成も遅れる、罰ゲームになってるとよく言われます。

【町長】僕もそう思う、そこを何とかしなくちゃね。

今年、大企業中心に賃上げしたでしょ、日本人の所得が世界基準からみて低すぎるから所得を上げようということで。ここ30年くらい賃上げ少なかったからねぇ。

【みわ】はいありました。少し期待してます。

【町長】そこなんだよね。地方の中小企業がそれに同調できるかが。

すべて同じとはならないと思うけど、ある程度ついていかなければ、地方での人材確保がますます難しくなることが考えられる。

【みわ】人材が少なくなれば、奪い合いになっておのずと給与条件の良いほうにと引っ張られることになる。ますます地方は人手不足、人口減少に拍車がかかる。

【町長】という考え方にもなります。

もちろん中標津本社のいい企業もありますから、そういう会社が増えてくれると嬉しい。

でも一方ではやはり、外国人材の出番が来るのですよ。

【みわ】日本人学校と専門学校ですね。

【町長】そう、これを大切に育てて成功させることが一つの希望ですね。

【みわ】いずれ、というかすでに始まってる人不足・人材不足を補うためには外国人材は欠かせないということですね。

そういう意味では中標津町は的を得た位置にあるんじぁありませんか。

【町長】まだ始まったばかりなのですが、地域の財産となるようにしなくてはいけません。


西村中標津町長をお迎えして、

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ざっくばらんにお話を伺います。

毎月第1月曜日12時台本放送、翌火曜日7時台に再放送