2024.03.04
中標津論 ~ 来年度の予算について
<文字起こし記事>
【みわ】西村町長、今日はどのようなお話でしょうか。
【町長】令和6年度、新年度の予算について。
【みわ】3月の議会は確か3月4日からですね。
【町長】そこで来年度の予算について、議会を開いて審議する。
【みわ】出した予算は全部可決されるのでしょうか。
【町長】今までは全部そうでしたね。
【みわ】されないこともあるのでしょうか。
【町長】中標津町ではちょっと記憶にない、ほかの町でもあまり聞いたことがない。
よほどのことがない限り通ると思います。
以前九州のほうで、市長が議会を通さずに専決処分っていうんだけど、それを連発して議会ともめてたことがあったけど、特殊だね。
【みわ】その専決処分て中標津でもあるんですか。
【町長】除雪費なんかそうだね。たくさん雪が降って予算使い果たして、でも雪はまだ降ってるってことあるじゃない。
除雪費なくなったら当然除雪の委託できないから、追加する。議会を招集する時間的余裕がないので町長が予算つけちゃう、ってな時。
【みわ】ルール上は何でもしちゃいけないってことですね。
【町長】全くその通り、議会を招集する時間がないなどの突発的事項ですね。
【みわ】来年度予算はどんな感じでしょうか?
【町長】まあ淡々とやるべきことをする予算という感じかな。
【みわ】毎回、目玉の政策がありますよね、その点からはいかがですか。
【町長】ベースになる考え方は、人口減少が将来に与える影響に対して何をすべきかってこと。
たとえば、人口が少なくなった時の公共施設のダウンサイジングと、ダウンサイジングできないものはどうしようかとか。産業を維持するためには、働く人が少なくなるのでどうしようかとか。
この地域の一次産業の生産額を維持しなくちゃならないし、それに広がる三次産業、
特に商業規模をどう維持しようかとか。
そのためには集まる人を多くしなくちゃならない、じゃあ何をすへきなのかとか。
いろいろ連続性をもって考えなくちゃならないのですね。
【みわ】以前からお話してる人口減少が対策ですね。町として人口を増やすことはできないのでしょうか。
【町長】少子化対策というのはなかなか難しい。
一番なのは家庭の総収入かな。続いて女性の活躍。この二つ解決をすると、かなりいい線行くと思います。
【みわ】国では賃金改善をしつつ、子育て支援て感じですよね。
【町長】大手の正規職員は改善が進みそうですね。あれはとても大切、あとは、それが地方の中小企業まで波及するか、というのと、やはり非正規労働者が課題になってるみたいですね。もともと給料安いからどう改善されるか。
全体に波及されなくてはならない。
【みわ】課題解決は前途多難。まして単独では、なかなか難しい。
【町長】そう、少子化による人口減少は基本的には国が解決すべき課題ですね。
各自治体がイロイロやっても、隣近所の人口の奪い合いでは意味がない。
一方で、都会からの移住よりも都会に流れる若者の数のほうがはるかに多い。
地方の将来はとても苦労するだろうなと思います。
総務大臣してた増田寛也さん、岩手県知事もしてました。増田リポートという人口減少によって消滅する町がある、なんて衝撃的な話でした。
最近は2100年に人口8000万人て言ってますが、あれって、うまくいってって話だからね。
【みわ】これがうまくいかないとどうなるんですか? 当然人口はもっと減るということですよね。
【町長】うまくいかないと6000万人とか数字出てます。そうなると社会保障が破綻するといわれてます。
75年後ですから、私はもう間違いなく灰になってますけど、孫はまだ生きてるでしょ。
子孫のためにも、小さな町としてできることはやっとかなきゃならない。
【みわ】将来に向けて考えなくてはならない、でもやはり人口対策は国にしっかり対策してもらわないと、となると現状を見るとなんかもどかしさも漂っている感じもしますが。
【町長】はっきり言って、少子化対策が改善の道に入っているとは言えない。8000万人というのは対策がうまくいっての話だからね。6000万人もどこかで対策になったと仮定してだから、ずっとうまくいかずに、出生率1.4とかだと人口安定するどころか減り続けますね。
【みわ】やっぱりそうなんですね。その増田さんが、公の立場てそういってるのに対策がうまくいってない理由は何なんですかねぇ。
【町長】うまくいってない対策ですが、やり続ければきっとうまくいくというロジックにはまってるという感じでしょうか。
あとなんかの記事で、日本に昔からある男性中心主義から抜け出せないのが課題じゃないかというのもありました。
【みわ】いろんなことやって早く抜け出さなきゃならなりません。関係者の皆さん、よろしくお願いします。
で、そのための予算てどんなのあるんですか。
【町長】人を集めるというのは、以前から言ってますが、いろんな大会の誘致とか、体育館や文化会館使ったイベント開催の重要性は言ってますし、これもね、町内じゃなく町外の人、できればなるべく遠くから集めるのが大切。オートキャンパー向けに森林公園キャンプ場のリニューアルもそうですね。
それと旬の食材も、周辺でとれた魚などの付加価値高めるのと中標津の食を楽しんでもらおうというイベントです。
【みわ】森林公園って昔のキャンプ場って感じしますよね。昔は楽しかったけど、あそこのトイレはちょっと使う気がしない。きれいで清潔で虫のいないトイレ作ってください。
【町長】そうそういうのってとても大切ですね、おもてなしの心と一緒にお客さんにたくさん来てもらおうと考えなきゃならない。森林公園でキャンプして、夢の森公園で遊ぶように慣れはもっと楽しい。
【みわ】親子連れが喜びそうですね。
【町長】そう、ワクワクするような空間を作り上げなきゃならない。あそこ行きたいって思うようになるといい。
【みわ】なかなか民間的発想ですが、大丈夫ですか。
【町長】何が。
【みわ】何がって、そう思わせる仕組みってどうやって作るかってことですが、なかなか難しい感じもしますよね。お役所がするというと語弊ありますが。
【町長】ナルホドね、そういう課題も含めて、人口減少を解決するんだぞと、思わなきゃならない。なんとなく作ってなんとなくいいなぁではいけません。その通りです。
【みわ】ご期待いたします。
子育て支援などはいかがですか。
【町長】まあ、あちこちでいろんな支援してますね、保育料とか医療費、給食費ですか。
中標津町の子育て支援の特徴は児童館かな、学童保育ですね、働いてる両親がいないおうちに帰るんじゃなくって、一定の時間まで児童館で過ごす制度ですね。
児童館4館で280人くらいいます。親が子供預けて安心して働ける制度。毎年増えてる。
【みわ】この制度は、とても大切ですよね。
それだけ共働きの人多いってことですね。
【町長】ずいぶん前だけど、働く親にアンケートして子供が手を離れたら働きたいって希望結構あったんですよね。そういうのがもとになってます。
ここは充実しなくちゃいけないと思ってます。
【みわ】直接的な支援てしないんですか。
【町長】よく言われるんだよねぇ。わかりやすくて見栄えするんだけどさ、なんか政策的でない感じがして。
【みわ】それって批判してます?
【町長】それぞれのやり方はあるでしょうし、町の置かれている状況が違うからそれでいい場合もあるし否定はしません。
資金が潤沢だったらしてるかな、思わないでもないけど。
物事の本質を探ってそれでよければいいんじゃないかな。
【みわ】西村町長の考えとしては、本質じゃないということですか?
【町長】そこまで言い切る自信はないけどさ、違う風な持ってきかたで考えたいと。
【みわ】西村町長って考えるの好きですよね。理論とか論理とか。
【町長】嫌いではない、理屈があるかとか筋が通ってるとかは大切だと思う。
もとになる構想がないと何をするにしても次の手が見えなくなるじゃない、そう考えたいのですね。
【みわ】好きですかって聞かれて、嫌いじゃないって答えるのは、理屈っぽい証拠ですね。
【町長】そういう話なの?
【みわ】いろいろお話してる間に時間になってしまいました。この続きはまた来月ということで・・・
【中標津論】
西村中標津町長をお迎えして、町政などの真面目なお話から、
趣味やおすすめ情報などざっくばらんにお話を伺います。
毎月第1月曜日12時台本放送、翌火曜日7時台に再放送