2024.06.03
中標津論 ~ キルギスについて
<文字起こし記事>
【みわ】今日はどのようなお話でしょうか。
【町長】今日はキルギスについてなのですが、キルギスって知ってます?
【みわ】さあ、さっぱり皆目見当もつきません。国名のような気がしますが。
【町長】知ってるじゃない、私も行く前は国の名前なのは知ってましたが、果たしてどのあたりなのかさっぱりわかりませんでした。
以前はキルギスタンと言ってたような気もしたので、カザフスタンとかウズヘキスタンとか、トルクメニスタンとか、いわゆる中央アジアといわれるところなのかなぁと。
【みわ】そのあたりですでにどこなのかはっきりしない。中国の西、インドの北?。
【町長】それだとネパールだとかも入る。
中国とは地続きの西、シルクロードで天山山脈ってあったの知ってます?
【みわ】なんとなく記憶にはありますが、もちろん位置はわからない。
【町長】まあその変だなと思ってください。
【みわ】何をしに行ったんですか?そのシルクロード観光?お仕事?
【町長】お仕事ですね、人材確保の一環。
【みわ】昨年行った、タイ・ベトナムの続きですね。
【町長】そう、それ。3泊5日
【みわ】はい、飛行機泊付きということですね。どういう風に行くんですか、直行便?
【町長】残念ながら直行便はないのですね、経由で。
【みわ】どこを通っていくんですか。
【町長】まず、千歳へ行くでしょ。そこから韓国のインチョン空港。まずそこで1泊。
【みわ】えっ、乗り継ぎできないんですか?
【町長】あるのかもしれないけど、その日には着けない、どこかで1泊しなくてはならないのですね。無理に行こうといると2泊5日になってしまう。さすがにつらい。
【みわ】なるほど、そういうところへ行くのですね。
【町長】そ、翌日、インチョンからカザフスタンのアルマトイというカザフスタンで一番大きな都市の空港へ行きました。中国を横断するんですよ、5時間半かけて。
砂漠だったり、赤茶けたいわばみたいな風景が眼下にあるのですね。人は住んでるのかなぁと、全く緑がないのですね。たまに真四角の緑が見えるのですが、たぶん人為的なものなのでしょうね。見慣れない風景を楽しんで、そのカザフスタンのアルマトイ空港へ到着。
【みわ】どんなとこですか?
【町長】少しの時間しかいなかったのであんまり記憶にないのですが、暑かった。30度ぐらいあったんじゃないかな。
【みわ】で、乗り換えて、そのキルギスへ向かったんですか。
【町長】そこならチャーターしたマイクロバスで、6時間ほど。
【みわ】えー、そんなんじゃ無いと行けないんですか。
【町長】それが、なんかのトラブルで、インチョン発の飛行機が2時間遅れたのさ。
本来なら、アルマトイからキルギスも飛行機だったんですね、たったの30分で。
同じ航空会社なのに乗り継ぎ時間1時間程度を待ってくれない。
【みわ】信じられませんね、次の便はないんですか。
【町長】その日は他の便はないらしんだよね。普通は客待たないと払い戻しになるから損するじゃない。と思うでしょ。
【みわ】日本だったらそれが普通ですね。
【町長】航空会社からは、翌日の便に振り替えたからと連絡が入りました。
【みわ】じゃせっかくだから1泊するのもあったんじゃないですか。
【町長】余裕があればそれもありだったかもしれませんが、翌日は朝から仕事だから、それじゃ間に合わないので、マイクロバスにしたんですね。
航空会社からは、こちらがせっかく用意した飛行機に乗らないのならキャンセルしても払い戻ししませんと。
【みわ】なんという対応、鬼対応ですね。
【町長】でもね、おかげさまで、天気のいい中素敵なドライブを体験できました。
遠くに雪をかぶった山脈があって、そのすそ野が草原なんですよ。
その風景が延々続く、途中で日が暮れたのですが、日暮れまでおんなじ風景。大陸的だなぁと思いました。
【みわ】町長はそのあたりの感覚が素敵ですねぇ。トラブルを楽しんじゃう。
他にトラブルはありませんでした。
【町長】国境を超えたのは徒歩でした、車だと時間がかかるらしく、荷物沢山持って並ぶんですよ。昔の田舎の駅みたいなところで、すごく混んでて、なのに窓口は二つ。
女性が大声張り上げてなんか言ってました、雰囲気は「こんなに並んでるのに受け付けが少なすぎる。何とかしろ」って。窓たたいたりして。
【みわ】言ってることわかったんですか?
【町長】置かれてる状況から、こんなもんだろうと。
でも、ほかの客もざわざわしだしたから、暴動でも起きるんじゃないかと心配でした。
【みわ】何も起こらなかっんですか。
【町長】見てる雰囲気じゃ、周りの人たちが、うるさいから早く行かせろみたいになって、その女性だけ早くなったようでした。
あと、結構みんな割り込んじゃうんですよ。平気で。大半の人は並んでるんですけどね。
大きな空港ではあれはまずない。
【みわ】通路の枠みたいの無いんですか。
【町長】無かったね。
まっそれでもやっと通過して、キルギスのビシュケクって首都ですね、ホテルへ。
【みわ】時差はあるんですか。
【町長】3時間ほど、ついたのが現地時間で11時だったので、夜中の2時ですね。
【みわ】そろそろお仕事の話しないと終わってしまいますが。
【町長】はい、で翌朝、国立大学へ行って町の紹介をするのですが、そこの学生さんが和太鼓演奏してくれまして、これがなかなかうまい、お世辞抜きに。
【みわ】日本文化を体験するような機会があるんですね。
【町長】日本語を教えてる学科もあるようでして、結構興味を持ってもらってる。
あとね、キルギス人て日本人にそっくりな顔してる人が多い。
【みわ】へーそうなんですか、なんででしようねぇ。
【町長】見た目ね、日本人にそっくりな人たちと、モンゴル系とロシア人系と色々いるみたい。ほんとによく似てます。
大学の説明をしてくれた方が、日本語ペラペラで、顔も日本人顔なので、日本人じゃないかと錯覚します。
誰が言ったか忘れましたが、昔キルギス人と日本人は一緒で、肉が好きだったのがキルギス人になって魚を好きなのが日本人になった、といわれるくらいよく似てます。
ホントにその辺にいるおじさんおばさんお兄さん。子供のころは蒙古斑もあるんだって。
JICAの人が、良くキルギス語で話しかけられると言ってました。
【みわ】なんか面白いですね。全然離れた外国に同じ顔の民族が住んでるなんて。
ところでお仕事の手ごたえはいかがでしたか。
【町長】海外の交流活動に直接自治体がセミナー開催するというのはあまりないみたいです。その分、町長が行くと真剣度が伝わるようで、好意的に受け止められてるようです。
特に、日本語学校もあるし、支援制度もあると説明すると大学生の受けもいい感じですね。
午後からは日本大使館へ行って合田大使と面会し、そのあとJICAで打ち合わせ。
翌日は農業大学へ行って説明しました。
関係作りとしてはうまくいったと思います。
外国だしね、すぐに成果は出ないかもしれませんが、イメージ作りや、とにかく来てもらうことが大切だし、そのあたりから将来につながりを持てるといいと思います。
昨年行ったタイからは既に送り出し機関が見学に来てるし、今年もう一度来るという情報も入ってます。
【みわ】まずは動かないとということですね。
消滅可能性都市というのもありました、そうならないために何をすべきかということですね。町長はやはり、将来に向けて外国人材は当然必要であると思われてるんですよね。
【町長】必要かつ不可欠でしょうね。少子化は全く止まってないし、その兆しさえない。
どう考えたって、特定な町にだけ人が集まるなんてことは考えられない。ましてや地方ではありえない。
だとしたら新たな展開を考えるべき、キルギスで通訳してくれた方はお子さん7人ですって。驚きました。人口もまさにピラミッド状態。
でも、産業が十分発展してないから国外への出稼ぎも多い。北海道と気候が似てる感じなんだけど、農業は生産力が低い。お互いの利益が一致するのなら、力を借りるのも必要だと思います。ただし、いい関係を作らないと長続きしまいと思うんですね。
【みわ】ありがとうございます、将来に向けての大切な動き、きっとうまくいくと、というかうまくいかないと困るんですよね。
で、おいしいもの食べました。
【町長】肉好きというだけあって、肉料理はとてもおいしい、日本人の口に合いますね。
【みわ】顔が似ると味覚も近いんですかねぇ。
【町長】さ~どうだろうねぇ。タイのように辛くなかったのが僕にはよかった。
あそこは、現地の人が辛くないといっても辛かったから。
【みわ】お土産なんかはどうでした。
【町長】JICA主催の一村一品の店に行ったけど、もともと遊牧民族なので、羊毛で作ったスリッパとか、ちょっとした敷物とか。
白いはちみつがいいと聞いて味見しましたが、僕的には日本のほうがあってる感じかな。
時間がなくってあんまり買い物しませんでした。あと、雨が振ってたので市場見学もできなかったし、少し残念。
【みわ】観光もしなかったんですか。
【町長】時間なくて全く。晴れれは天山山脈がきれいだと言ってましたが、二日とも曇りだったし、ついた日は晴れてたけど夜だったし。
【みわ】もう行かないんですか。
【町長】交流が深まればあるかもしれないね。シルクロードの天山南路。
【みわ】全くわかりません。
【町長】三蔵法師が通ったと言ったら。
【みわ】あっ、なんとなく興味わきそう。
【町長】でしょ。あの辺の国って深そうな感じあるんです。もう少し勉強しないと。
【みわ】あっ、なんか少しむずむずしてる感じします。行きたいですか。
【町長】気になってます。
【中標津論】
西村中標津町長をお迎えして、町政などの真面目なお話から、
趣味やおすすめ情報などざっくばらんにお話を伺います。
毎月第1月曜日12時台本放送、翌火曜日7時台に再放送