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  1. 知って得する国道情報 ~道路の防災に関する取組について

知って得する国道情報 ~道路の防災に関する取組について

釧路・根室管内の地方自治体をはじめとした行政機関、警察や消防、公共交通機関や公共のインフラである道路を維持管理する、我々北海道開発局などで構成されて、これらの関係機関が相互に連携を図り、道路における地域防災パートナーシップを構築し、道路災害の防止や災害発生時に、迅速に対応をすることを目標としている「釧根地方道路防災連絡協議会」があります。

道釧路建設管理部、気象台、自衛隊や赤十字、釧路・知床ねむろ観光連盟など令和5年12月現在、釧路・根室管内61の機関で構成しています。

昨年度北海道から、日本海溝・千島海溝沿いの巨大地震で太平洋沿岸地域の建物、人的、インフラやライフラインなどの被害想定が公表され、沿岸では甚大な被害が想定されています。

このような大規模自然災害が発生した場合、応急復旧をする前に、救命救助、緊急車両通行のための救援ルートを確保する必要がありますが、今年度は釧路市阿寒町の道の駅「阿寒丹頂の里」で、大規模地震・津波発生を想定した防災訓練、道の駅防災資機材の稼働訓練を1122日に実施しました。

道の駅簡易トイレ設置訓練

「阿寒丹頂の里」「摩周温泉」「おだいとう」の3箇所には、敷地内にマンホールを利用したトイレも整備されており、ここで使用する水をくみ上げるポンプの使用方法なども参加者で確認を行いました。

テントなどは10分もかからずに組み立てることができます。

 

午後からは、「釧路総合振興局」「釧路警察署」「釧路市消防本部」「陸上自衛隊第27普通科連隊」「北海道電力ネットワーク」「釧路建設業協会」そして我々開発局職員が参加し、地震後に大津波が押し寄せ、沿岸部にがれきや巻き込まれた車両を取り除きながら、釧路市内中心部に向かって、緊急車両の通行ルートの確保(これを道路啓開と言う)を迅速に行うとして訓練を実施しました。FMはなは、当日進行役として訓練に参加。

 

瓦礫の下からの人命救助訓練

道路上に停車中の車の撤去訓練

横転した車の撤去訓練

道路の啓開作業としては、崩れた建物や電柱、積み重なったがれきなどが障害となり、一般的には土木工事の現場で多く使用されている油圧ショベル(バックホーやユンボと言われる機械)が主力になります。

だだしこれは、基本的に土を掘る機械であり、がれき等を持ち上げたり、そのまま横に寄せるといった作業が難しい。そこで掘るバケットをはさみ状のアタッチメントに交換することで、がれきを掴みあげれられるようにしています。訓練では被災者ががれきの下敷きになっている場面も想定しているので、安全かつ効率化を目指し、消防、警察、自衛隊などとも協力・連携が重要であることを改めて確認いたしました。

 

国道などの道路情報はwebや、X(旧Twitter)などでも発信しています。webの「道路情報提供システム」では、国道と道道の通行止め情報のほか、国道のカメラ画像を提供しています。通行止めの情報では、地図上の規制箇所の表示をクリックすると規制箇所の区間、延長及び迂回路などの情報が入手できます。同じくX(旧ツイッター)でも「釧路開発建設部道路情報」として、国道の通行止め情報や災害情報を提供しています。

 

【出演】

生出 靖

(北海道開発局釧路開発建設部 道路整備保全課 上席道路整備保全専門官)

【提供】

北海道開発局釧路開発建設部中標津道路事務所